Agility Roboticsの現行資料には、Digit 1台の共通定価や顧客別の契約額は掲載されていません。確認できるのは、対象作業、台数、Agility Arc、統合と保守をまとめて企業向けに設計する調達方式です。GXOは複数年のRaaS契約を結び、Atlanta近郊の物流施設でDigitを通常業務に入れました。
Toyota Motor Manufacturing Canadaは2026年2月、実証後にDigitの商用RaaS契約を締結しましたが、公表文は施設へ導入する計画としています。契約済み、搬入予定、設置完了、通常稼働は別段階です。RaaSの契約構造と倉庫ピッキングの工程設計を使い、発表を見積条件へ変換します。
Digitの価格は機体単価ではなく契約範囲で決まる
2026年8月7日時点で、AgilityのGXO・Toyota向け資料には標準販売価格や月額RaaS料金がありません。会社はDigit v5について3億ドル超の複数年契約注文を報告していますが、契約上のマイルストーン付き総額です。単純に台数で割って1台価格や売上を求めることはできません。
見積りには機体世代と台数、Arc、現場マッピング、作業設定、AMR・コンベヤー連携、導入、教育、保守、サービスレベルを含めます。ヒューマノイドの総導入費と比べる場合も、推定単価ではなく含有項目をそろえます。
| 費用層 | 公開資料で分かること | 見積りで確認すること |
|---|---|---|
| Digit本体 | 標準単価は非公開 | 世代・台数・交換機 |
| RaaS料金 | GXO・Toyotaの契約方式 | 課金単位・最低期間・改定 |
| Agility Arc | 配備・運用管理基盤 | ライセンス・データ・連携範囲 |
| 現場サービス | 支援体制を公表 | 稼働率・応答時間・部品・出張 |
GXOは実証だけでなく通常業務への投入が確認できる
GXOとAgilityは2023年の実証を経て、2024年6月に複数年RaaS契約を結びました。SPANXの施設ではAMRが運ぶトートをDigitが降ろしてコンベヤーに置き、Arcが配備と運用を支えます。Agilityは2024年6月5日をGXO通常業務での初勤務日として記録しています。
この事例は特定施設の特定フローで有償運用が始まった証拠です。ただしGXO全拠点への配備や倉庫作業全般の自律化を意味しません。公開資料だけでは台数、稼働率、人の介入率、トート1個当たり費用は算出できません。
Toyotaは商用契約を締結したが導入は計画段階を含む
2026年2月、Toyota Motor Manufacturing Canadaは実証後にRaaS商用契約を締結しました。製造、サプライチェーン、物流で従業員を支援するためDigitを施設へ導入する計画です。契約の存在は確認できますが、設置済み台数や量産業務の開始日は示されていません。
導入台帳には実証完了、商用契約、配備計画までを記録し、全工場展開や大規模稼働完了と書かないのが安全です。現場名、搬入日、作業、台数、通常運用の確認が出てから状態を更新します。

商用実績は顧客ごとに証拠の深さが異なる
Agilityは2026年資料でGXO、Schaeffler、Toyota Motor Manufacturing Canada、Mercado Libreなどで商用配備中とし、Digit v5の複数年契約注文が3億ドル超と発表しました。需要を示す会社報告ですが、顧客別台数、単価、マイルストーンごとの売上認識は公開されていません。
導入企業はロゴ一覧より、自社に近い工程の証拠を優先します。トート移載、自動車製造支援、構内物流では物体、動線、周辺設備と危険源が違います。同じ『商用顧客』でも運用成熟度は同一ではありません。
| 事例 | 確認済み段階 | 未公表情報 |
|---|---|---|
| GXO | 複数年RaaS・通常物流作業 | 総台数・単価・稼働率 |
| Toyota Canada | 実証・RaaS契約・配備計画 | 設置台数・通常稼働日 |
| Digit v5注文 | 3億ドル超の複数年契約注文 | 単価・配分・履行済み額 |
| NRTL現場評価 | 特定顧客サイトで通過 | 全施設へ自動適用される認証 |
RaaSでは所有権より成果と責任分界を読む
RaaSという名称だけで処理量や稼働率は保証されません。対象トート、目標サイクル、計画停止、失敗復旧、遠隔支援、更新、データ権利、サービスクレジットを契約で定義します。ArcとWMS、AMR、コンベヤーの境界で障害責任を曖昧にしないことも必要です。
契約終了時の回収、交換、アップグレード、原状回復も総費用に入ります。月額だけを見ると統合エンジニアリング、安全設備、ネットワーク、社内運用者、停止時の代替工程が抜けます。実証契約と本導入契約を同じ責任表で比較します。

安全評価と採算性は導入サイトごとにやり直す
AgilityのNRTLフィールド評価の説明によると、Digitはeコマース顧客現場でOSHA認定NRTLの評価を通過しましたが、同時に評価はサイト固有だと説明しています。床、通路、人、荷物、周辺自動化が変わればリスク評価も変わります。一つの合格を全施設共通の認証として扱えません。
採算判断は推定本体価格ではなく、安定完了した作業単位当たり費用で行います。全試行、人の介入、停止、復旧、AMR待ち、代替運用を記録すれば、RaaS見積りと現在の人員・自動化を同じ範囲で比較できます。
よくある質問
Agility Digit 1台の公式価格はいくらですか?
現行の顧客向け公開資料には標準単価や共通月額料金がありません。台数、作業、Arc連携、保守範囲を指定して企業見積りを取る必要があります。
Digitは実際の顧客施設で有償稼働していますか?
はい。GXOとの複数年RaaS契約に基づき、Atlanta近郊の通常業務でAMRからコンベヤーへトートを移す作業が公表されています。
Toyotaの契約で大規模配備は完了しましたか?
そのようには発表されていません。実証後のRaaS契約と配備計画は確認できますが、設置台数と通常稼働日は別途確認が必要です。
確認した公式情報
- Agility:GXO複数年RaaS契約
- Agility:DigitのGXO配備
- Agility:Toyota Canada商用契約
- Agility:DigitのNRTL現場評価
- Agility:2026年商用・注文状況
最終確認:2026年8月7日