2026年8月6日時点で、ER 2の標準版とストリーミング版には無料枠があります。有料枠は100万トークン当たり入力2米ドル、出力10米ドルです。ロボット本体、通信、開発、安全設備は別費用です。
標準版は多様なツールと非同期処理、ストリーミング版はLive APIによる継続対話に向きます。ER 2の役割を先に確認し、リアルタイム制御器ではないことを前提に選びます。
無料枠と有料枠を分けて運用費を計算する
Googleの公式料金表では、ER 2の標準プレビューとストリーミングプレビューは無料枠で料金なしです。有料枠は入力が100万トークン当たり2米ドル、思考トークンを含む出力が10米ドルです。
標準版のBatch APIは入力1米ドル、出力5米ドルです。検索グラウンディングは無料枠では利用できません。有料枠ではGemini 3系で月5,000件まで共有の無償枠があり、超過後は1,000件当たり14米ドルです。
長い映像、思考量、再試行で消費は増えます。映像頻度、コンテキスト長、呼び出し回数、ロボットの待機時間も測ります。
| 利用形態 | 入力/100万トークン | 出力/100万トークン | 備考 |
|---|---|---|---|
| ER 2標準・無料枠 | 0米ドル | 0米ドル | 無料枠のデータ条件に注意 |
| ER 2標準・有料枠 | 2米ドル | 10米ドル | 出力は思考トークンを含む |
| ER 2標準・Batch | 1米ドル | 5米ドル | 即時応答が不要な処理向け |
| ER 2 Streaming・有料枠 | 2米ドル | 10米ドル | Live APIを使用 |
標準APIとStreamingは対応機能が違う
標準モデルIDはgemini-robotics-er-2-previewです。関数呼び出し、構造化出力、コード実行、キャッシュ、ファイル検索、検索・Mapsグラウンディングなどに対応しますが、Live APIには非対応です。
ストリーミングモデルIDはgemini-robotics-er-2-streaming-previewです。Live API、関数呼び出し、検索、思考に対応しますが、構造化出力、コード実行、キャッシュ、Batchには非対応です。
棚を撮影して一度計画するなら標準版、観測を送り続けて進行を追うならStreamingが候補です。どちらも高速な衝突回避やサーボ周期を担う設計ではありません。
| 比較 | 標準プレビュー | ストリーミングプレビュー |
|---|---|---|
| モデルID | gemini-robotics-er-2-preview | gemini-robotics-er-2-streaming-preview |
| 通信 | 要求と応答 | Live APIの双方向接続 |
| 関数呼び出し | 対応 | 対応 |
| 構造化出力・Batch | 対応 | 非対応 |
| 向く処理 | 計画、解析、非同期処理 | 継続観測、低遅延の対話 |
使い始める前にAPIキーを安全にする
まずAI Studioでモデルを試し、SDKまたはRESTから呼び出します。APIキーはパスワードとして扱い、Gitやクライアントコードへ入れず、バックエンドやSecret Managerから渡します。
APIキーの公式ガイドでは、新規キーは認可キーが既定です。制限のない標準キーは拒否され、2026年9月には標準キー全体を拒否する予定です。既存利用者は移行を確認します。
403では、キーの権限、プロジェクト、モデルへのアクセス、漏えいによるブロックを確認します。漏えい時はキーを交換・無効化し、利用履歴と請求を監査します。
| 開始時の確認 | 実施内容 |
|---|---|
| モデル選択 | 標準版かStreamingかを処理単位で決める |
| キー管理 | 認可キーを秘密管理し、クライアントへ置かない |
| 関数権限 | 移動・把持など必要なAPIだけ公開する |
| 費用計測 | 入力・出力・検索・再試行を記録する |
| 安全確認 | 独立停止、範囲制限、タイムアウトを置く |

ロボットAPIは狭い関数から接続する
公式オーケストレーション例では、pickやplaceなどの関数をモデルへ示し、返された呼び出しをアプリが実行して結果を戻します。ER 2自身がモーターへ命令するのではありません。
最初はinspect_object、navigate_to_zone、pick_known_itemのように範囲を限定します。速度や把持力を自由文で渡さず、許可リスト、数値上限、位置境界を検証します。
同じ関数の反復に備え、最大ステップ、タイムアウト、再計画回数、引き継ぎ条件を決めます。ロボット向けエッジAIも使い、クラウドと機体側の処理を分けます。
無料枠と有料枠ではデータ利用条件が異なる
料金ページでは、無料枠のコンテンツはGoogle製品の改善に使われ、有料枠のコンテンツは使われません。機密情報、未公開図面、顧客映像を無料枠へ送るべきではありません。
識別可能な人を撮影・録音する場合は、適用法令と社内規程に従って通知・同意の要否を確認します。Gemini API追加規約は、無料サービスに機密情報や個人情報を送らないよう明記しています。顔ぼかし、区域限定、保存期間短縮も検討します。
有料枠で製品改善に使われないことと、法令、利用規約、社内の個人情報管理を満たすことは別問題です。送信前のマスキング、アクセス権、ログの保存先まで運用設計に含めます。

ER 1.6から移行するときの確認点
非推奨一覧ではER 1.6の停止日は2026年8月31日です。モデル名だけを置き換えず、対応ツール、出力、思考設定、レート制限、評価結果を再確認します。
ER 1.6の解説は旧世代の挙動を記録する資料として残し、テストセットを同じ条件で両モデルへ流します。進行判定、関数選択、誤呼び出し、遅延、コストを並べると移行判断ができます。
プレビューではモデルIDや料金、機能が変わり得ます。本番投入前と定期点検時に公式モデルページ、料金、非推奨一覧、APIキー移行予定を再確認します。
最小構成で試す手順
まず個人情報のない画像と読み取り専用関数で標準版を評価します。次に録画動画、Streamingへ進み、各段階で誤判定と費用を記録します。
実機接続では、低速モード、限定区域、軽い対象物、監視者、物理停止を用意します。関数スキーマと状態条件を通過した呼び出しだけを許可します。
AI Studioで動いたプロンプトが実機でも安全とは限りません。合格基準を先に置き、失敗例を増やしてから接続範囲を広げます。
よくある質問
Gemini Robotics ER 2に無料枠はありますか?
あります。2026年8月6日時点で標準版とStreaming版は無料枠で料金なしです。ただし無料枠のコンテンツ利用条件と、検索など追加機能の料金を確認してください。
標準APIとStreamingの料金は同じですか?
有料枠の基本単価はどちらも入力2米ドル、出力10米ドル/100万トークンです。標準版にはBatchの割引があります。対応機能と通信方式は異なります。
ER 2のAPIキーをスマートフォンアプリに入れてもよいですか?
推奨されません。キーはクライアントへ埋め込まず、バックエンドや秘密管理基盤に置きます。新規の認可キーを使い、漏えい時は交換、無効化、利用監査を行います。
確認した公式情報
- Google AI for Developers:Gemini API料金
- Google AI for Developers:ER 2モデル情報
- Google AI for Developers:Robotics Streaming
- Google AI for Developers:APIキーの利用
- Google AI for Developers:ロボティクス概要とプライバシー通知
- Google AI for Developers:非推奨モデル
最終確認:2026年8月6日